2017/05/26 20:50

アングラアートシーン バリ島
昨日Bali TVで自分のドキュメンタリーが放映された。
まぁいろいろと言いたい事もあるが、基本的には感謝している。
先日シンガポールに行って来た、相変わらずの大都会で、自分的には超住みにくい所だ。
日本人の海外駐在員の間では、人気が高いらしい。わかるような気もするけど、、、
いつもバリに帰って来るとホッとする。
SPでは、OPERA GALLERYを訪ねた。流石は世界的なギャラリーチェーンだけあって、そうそうたるアーティストの作品を見ることが出来た。
中でも、今をときめく中国人コンテンポラリーアーティストの作品をみる事が出来てよかった。
ダミアン・ハーストhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%9F%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88 の興味深い作品も見ることが出来た。
30x30cmくらいのキャンバス中央に、使用済み注射器2本が配置され、その周辺にはエクスタシーを思わせる錠剤がちりばめられた作品だった。

彼は世界的に有名なUKコンテンポラリーアーティストだが、彼のようなアーティストは日本やアジアからは、絶対に出てくる事はない。アートに対する考え方の違いということもあるけど。
好き嫌いは別として、この様なアーティスト(アングラ)の作品をアートとして認める度量は、今のところアジアには無いだろう。
アートは己の哲学や思いを作品を通じて表現するものだが、アジアでは技術的な事ばかりに重点を置き、アートの本質的な要素を軽視している。
アカデミズムが強力で、アンダーグラウンドシーンが確立されていない事もあるけど。
俺的にコンテンポラリーアートは、何事にも束縛されない、己のフィロソフィーを含めたCOOLの追求ともいえる。
例えば、BANKSYhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC#.E3.83.97.E3.83.AD.E3.83.95.E3.82.A3.E3.83.BC.E3.83.AB.E3.81.AB.E9.96.A2.E3.81.99.E3.82.8B.E5.A0.B1.E9.81.93.E3.81.AA.E3.81.A9の様に、ルーブル美術館など世界的な美術館に無許可で作品展示したり、公的な場所に無許可で作品制作するといったアートアクティビティーは、あらゆる既存の権威に対する挑戦でもある。
やり方はそれぞれに違うが、是こそ作り上げられた温室育ちのアーティストとは違う、本物のアーティストとしてのあり方だと思う。
ただ綺麗で美しいだけの作品を、小奇麗なギャラリーで、コレクターを集めて披露するばかりが脳じゃない。
そして、そのCOOLさのわかるオーディエンスが多数存在(否定する人も多いが)し、アングラアートシーンを支える土台がある。この土台があるからこそ、本質的に実力のあるアーティストが世に出てゆく事ができる。
そういう意味で、アジアではいまだに権威主義が色濃くアングラアートシーンは無い。
アングラでないメジャーアーティスト、例えばマドンナなどが、彼ら(アングラから出て来たアーティスト)にRジャケットなどを依頼するのは、彼らのCOOLを認めることで、自身の価値を更に上げる狙いだ。しかし見透かされて断られたりしている。
そういう意味でアングラシーンは、何にも束縛されない、より本質的なアートワールドが広がっている。
書(書道とは全く違う)という一瞬の心根を表現するスタイル。非常にアジア的なCOOLで、その様なアートシーンに対してインパクトを与えてみたい。