2016/06/26 03:43
本当の岡本太郎を知ったのは、暇つぶしに偶然立ち寄った尾道駅前の本屋で2冊の本を手に取った時だった「今日の芸術」「自分の中に毒を持て」この2冊の本を購入しホテルに戻って読み始めた。驚きながら読み進めて行く内に、言い様のない感動が沸き起こって来るのを感じた。
芸術に対する岡本太郎の考え方が、あまりにも己の考え方と似ていたからだ。正直日本人にこのようなARTISTがいたことに驚いた。とはいえ、その時岡本太郎は既に現象界の人ではなかった。その後も岡本太郎の様々な本を読んでみた、全てじゃないけど。
CONTEMPORARY ARTISTとはこの人のことをいうのだろう。別の時期にひょんなことから藤田嗣治のことを知り5、6年前京都ミュージアムで行われていた彼の回顧展にも足を伸ばし、100年前とは思えないその斬新な作品に目を奪われた。そこで販売されていた藤田嗣治の伝記的な本なども購入し、彼の生き様と偉大な業績に心から敬服した。世界に誇るべきKOOL日本人ARTISTが100年も前に存在していたなんで。しかもピカソやモジリアーニなど、エコールド=パリの中心的ARTISTで、当時のパリでは、その中でも群を抜いて成功したARTIST藤田嗣治。そういう突出した世界的ARTISTを認めることが出来ない国の芸術とは???
最後に藤田嗣治は日本の国籍を捨てた。その気持ちは充分に理解できる。
岡本太郎は藤田嗣治がパリで活躍してる最中にパリに留学していた。今まで読んだ岡本太郎の本に藤田のことが書かれてるのを見たことはないが、藤田の生き様や芸術に対する考え方に一番影響を受けたアーティストではないかなぁと勝手に思っている。岡本の父一平は藤田のクラスメートで友人であったことからも深い交友があったと考えられる。藤田嗣治と岡本太郎。推測だが藤田嗣治がいなければ岡本太郎は生まれなかったのではないか?
日本にとって、藤田嗣治の業績は計り知れぬほど大きい。エコールド=パリ花盛りの世界中で一番ぶっ飛んだコスモポリタン&アートの中心都市パリで大成功を果たした日本人ARTIST。人種的偏見も凄い時代にだぜ。。。
成功したことが凄いんじゃなくて、前人未到の道を己のみを信じて突き進んでいったことが凄い。それはサクリファイスだ。それにしても当時のパリは何でもありのアナーキー状態だったんだろなぁ。そのいう環境が強烈なARTを生み出していたんだろう。そういう意味で現在よりも熱かったんだろうなぁ。タイムトリップできるとしたらエコールド=パリ華やかな当時のパリに行ってみたい。。。